ケース018:パターン13「事故・災害報告」(中級)

ケース概要:倉庫での労災事故報告

物流倉庫で作業員1名が荷崩れにより負傷したと報告が入った。救急搬送済み、命に別状はないが入院の見込み。現場は作業を一時停止中。

登場人物:佐藤課長

関係部署:物流部 / 安全衛生室

テーマ分類:法令対応

正解優先度:A優先(最優先)

労災・事故報告はパターン13に属し、人命・安全に関わるためA優先ですが、安全衛生ルートが手順化されているためケース難易度は中級となります。被災者の容体確認と家族連絡を最優先に、安全衛生担当と再発防止検討を起動し、所轄労働基準監督署への報告手順を確認します。現場再開は安全確認が完了するまで停止を継続し、その判断基準を社内外に明示することで、安全を優先する組織姿勢を示せます。パターン13「事故・災害報告」の型は解説リファレンス第8章「案件パターン別攻略」で体系的に確認できます。

案件文から読み取るべきこと

労災事故の報告であり、負傷者は搬送済みで命に別状はないものの入院見込み、現場は作業を一時停止中という状況です。すでに初期対応の一部は完了しており、管理職に求められるのはその先の判断です。具体的には、被災者と家族への対応、現場再開の可否判断、行政への報告義務の確認という三つが並行して発生します。とくに現場再開の判断は管理職の責任範囲であり、安全確認が完了する前の再開指示は重大な過失になります。生産への影響を理由に急がないという規律が問われます。

優先度判定の論拠

A優先である理由は、人の安全に関わるという一点で説明が完結します。加えて、労働災害には行政への報告義務が伴い、期限を過ぎると法的責任が生じます。現場が停止している以上、事業への影響も継続しており、再開判断を先送りにすることもできません。ただし、再開を急ぐことと迅速に判断することは異なります。安全確認という前提条件を満たすまで再開しないという判断そのものを、迅速に下して周知することが正しい対応です。

よくある誤答

回答例文

まず現場責任者に被災者の容体と搬送先を確認させ、三十分以内に報告させます。ご家族への連絡は人事・総務と連携し、会社として速やかに行います。現場は、安全衛生担当が立ち会って原因箇所の確認を終えるまで停止を継続し、再開の可否は私が報告を受けたうえで判断する旨を明確に周知します。所轄労働基準監督署への報告要否と手順を総務に確認させ、必要書類の準備を本日中に開始します。上長および関連部門へは、判明している事実のみを整理して本日中に一報し、憶測を含む情報の拡散を防ぎます。

模範回答の骨格

判断:Aランクとして即時に現場対応と関係先連絡を指揮する。

理由:人命・安全に関わる労災で、対応遅延は被災者と組織の双方に重大な影響を与えるため。

対応:被災者の容体を確認し家族へ連絡。安全衛生担当と再発防止検討を開始し、所轄監督署への報告手順を確認する。現場再開は安全確認完了まで停止を継続する。

一次対応の後にやること

被災者の回復状況を定期的に確認し、復職支援の枠組みを人事と検討します。原因が確定した後は、同種の作業を行う他の現場へ水平展開し、同じ条件が残っていないかを点検します。再発防止策は現場の意見を取り入れて作らないと形骸化するため、作業者を含めた振り返りの場を設けます。

関連リンク:パターン13「事故・災害報告」解説リファレンス:案件パターン別攻略(chapter08)