情シスから「部署内PCがマルウェア感染している可能性がある」との通知。詳細調査のため即時利用停止が指示された。
登場人物:渡辺主任
関係部署:情報システム部
テーマ分類:セキュリティ
マルウェア感染疑いの通知はパターン14の典型例で、情報漏えいと二次感染のリスクが極めて高くA優先です。情シス指示に即従って対象PCを切り離し、部署内に注意喚起と代替業務手段(共有PC・スマホ)を即時周知することが先決となります。原因調査と再発防止は情シスに委ね、自部署はログイン履歴・外部送信の有無といった調査協力に徹し、再発防止策の事後報告を上長に上げます。パターン14「情報セキュリティインシデント」の型は解説リファレンス第8章「案件パターン別攻略」で体系的に確認できます。
情報システム部門からの通知であり、感染の可能性という不確定な段階で、即時利用停止が指示されています。ここで重要なのは、判断の主体がすでに情報システム部門にあるという点です。管理職に求められているのは判断の追認ではなく、指示を現場で確実に実行させることと、業務停止による影響を最小化することです。案件文には部署内PCという記述があり、複数台に波及する可能性も示唆されています。停止範囲の確認と代替手段の提供という二つの実務を、同時に進める設計が求められます。
A優先の根拠は、被害が人の対応を待たずに自動的に拡大する性質にあります。マルウェアは放置している間も感染を広げ、情報を外部へ送信し続ける可能性があります。他の案件と異なり、待つという選択肢が存在しないのがこの類型の特徴です。加えて、顧客情報を扱う端末であった場合は、外部への通知義務という別の時計も動き始めます。疑いの段階でも最大限の措置を取るのが原則であり、確証を待つ判断は評価されません。
情報システム部門の指示に従い、対象端末の利用を即時停止し、ネットワークから切り離すよう現場に指示します。端末の操作は行わず、状態の保全を優先させます。部署内には本日中に、同様の症状がある場合の連絡先と、当面の代替業務手段として共有端末および業務用スマートフォンの利用範囲を周知します。当該端末で顧客情報を扱っていたかを担当者に確認させ、結果を情報システム部門へ速やかに共有します。業務再開の判断は情報システム部門の指示を受けて行い、上長へは本日中に状況を一報します。
判断:Aランクとして情シスの指示に即従い利用を停止する。
理由:情報漏えいや二次感染による被害は極めて重大で、緊急かつ重要なリスクであるため。
対応:対象PCの利用を即時停止し情シスへ連絡。部署内に注意喚起と代替業務手段(共有PC・スマホ)を周知する。調査完了後、再発防止策を上長に報告する。
復旧後は、情報システム部門から原因と再発防止策の説明を受け、部署内で共有します。あわせて、添付ファイルの取り扱いや不審メールの報告手順について、実例を交えた注意喚起を定例の場で行います。停止期間中に生じた業務の遅れについては、優先順位を再設定して回復計画を立てます。
関連リンク:パターン14「情報セキュリティインシデント」 / 解説リファレンス:案件パターン別攻略(chapter08)